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Sustainable Forestry and Forest Policy

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持続可能な環境保全型資源

画像アメリカの森林は現在8,000万立方メートルを超える製材を生産し、世界最大規模の生産国となっています。これら製材の約10%が海外に輸出されます。

最新の森林管理では、伐り倒された樹木は必ず再植林されるばかりでなく、伐採される量よりも多くの樹木が毎年アメリカの森林で順調に育成されています。その結果アメリカでは、70年前よりも樹木が増えています。アメリカでは毎年16億本、1日にすると440万本の苗が計画的に植えられています。

低炭素の選択 ~より多くの木材を使うことで、気候変化への対策に役立ちます~

木材は軽量で強く、加工がし易く、低価格で、そのうえ外見が優れているなど、非常に価値の高い資材です。そして全ての建築活動において持続可能性ならびに二酸化炭素削減の重要性が増しています。なかんずく木材の説得力ある環境保全上の利点で、今日における建築資材としては最適な選択肢となっています。

木材は:

  • 自然再生可能な唯一の建築資材である
  • 森林管理協議会(Forest Stewardship Council-FSC)、森林認証プログラム(Program for the Endorsement of Forest Certification-PEFC)、サスティナブル・フォレストリー・イニシアティブ(Sustainable Forestry Initiative-SFI)などの国際的な森林認証プログラムや、アメリカン・ツリー・ファーム・システム(American Tree Farm System-ATFS)などの第三者により持続可能性が認められた、唯一の建築資材である
  • リサイクル、リユースができ、バイオマス燃料としても利用可能で、生物分解できる
  • 他の建築資材よりも断熟性に優れる
  • 他の建築資材と比較して、伐採し完成品にするために要するエネルギー(すなわちCO2排出量)が少なくて済む
  • 森林を生育することで大気中のCO2を取り除き、私たちに必要な酸素を放出してくれる
  • 大気中から取り込んだCO2を貯めておける。故に、森林保全管理を促進すればより多くのCO2の吸収が可能になる

オレゴン州森林施業法 – Oregon Forest Practices Act

画像オレゴン州森林施業法案は1971年に可決されましたが、それ以降、新しい科学や実用技術、変化する公共政策に呼応して、これまで20数回にわたり州議会において修正が繰り返されてきました。この種の州法としては全米にも例がなく、初めて制定されたこの州法は、州有地と私有地の伐採および森林管理を規制しています。雇用・税収・上水・保養・野生生物の生息環境など、オレゴン州の森林の多くの利点・恩恵を維持し、そのバランスを保つことを目的としています。同法は丸太材の流通を確保するもので、湖沼・河川・野生生物の生息環境を健全に保つという州民の意向に沿って植樹を実行することも義務づけています。オレゴン州は州有地・私有地から安定した木材の収穫を続けていますが、同法は制定以降長きにわたり、豊かなオレゴン森林の保全に寄与してきました。オレゴン州森林施業法は科学的研究に基づいており、水質と野生生物の生息環境保護に加え、森林再生や皆伐地・道路整備の指導に資するものでもあります。オレゴン森林施業法の制定にもかかわらず、他の州法には同法の履行に関連する(火災や火災利用、水、化学薬品、安全、労働者、輸送機関、不法侵入など)森林運用および業務に影響を及ぼすものが存在します。
オレゴン州議会は1973年、オレゴン土地利用法案を可決しました。これにより、州内のすべての郡には、オレゴンの農村部を含む農地と森林地を保護するための総合土地利用計画の導入が義務づけられました。この土地利用法制定の目的は、オレゴン経済における貴重な森林および農地を、環境を壊さずに利用可能にして土地所有者の資産価値を保護することにありました。改良される土地利用政策に呼応して、同土地利用法は定期的に修正されてきました。
この2つの州法の目的は、森林管理のため経済的に実行可能な選択肢を確保しながら、森林利用のための植林地を維持し、森林所有者の環境保護を確実なものとすることにあります。保存森林地の性質が土地所有者のこれに関連した財務価値、オレゴン州民の生活の質の向上に資する屋外レクリエーション・アウトレット、そして十分な動植物の生息環境と清浄な水・空気を確保するための自然資源を守ります。

先進的な学術機関

画像オレゴン州の林業は旺盛で、先進的な研究の恩恵を享受しています。オレゴン州立大学(OSU)のカレッジ・オブ・フォレストリー(College of Forestry)は森林学において、米国で最も優れた学校のひとつです。OSUでの研究分野は、より良い木の育成法の解明から木質繊維を原料とする新製品の開発まで多岐にわたります。オレゴン州森林施業法は科学的研究に基づいており、水質と野生生物の生息環境保護に加え、森林再生や皆伐地・道路整備の指導に資するものでもあります。また、全私有地のほぼ半分は持続的管理のため第三者機関の認定を受けています。

調和の探求

オレゴン州に住む人々は、木材の収穫と林産品の製造は家族の暮らしを支え、農村困窮を緩和し、雇用を生むものであると認識しています。それはオレゴン固有の小都市や小規模地域社会の保全を意味し、減少する木材支出が郡の予算を蝕み、さらに保安官助手を一時解雇せざるを得ない事態の回避を意味します。その一方で、オレゴン州民はハイキング時の避難所や澄みきった川での釣り場、あるいは巣作りする白頭ワシの観察スポットを確保できる健全な森林を必要としています。